宇宙の構造と発展の歴史 140億年の旅
参考書:高校の理学教科書(東京書籍版「地学IB」「地学II」)を参考にしました。
宇宙の構造
考察テーマ: 宇宙は膨張しているのか収縮しているのか、静止しているのか? | |
論証: 4 ハッブルは1929年に次のようなことを発見した。 5 大部分の銀河は我々から遠ざかっており、しかもその視線速度vと銀河までの距離dの間には、次の比例関係が成立する。 |
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ここでの結論: 宇宙は膨張している。 |
考察テーマ: 宇宙は均一のスピードで膨張しているのか? | |
論証: |
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ここでの結論: 遠い銀河ほどより高速で遠ざかっている。 |
考察テーマ: 宇宙に膨張の中心というものはあるのか? | |
論証: ハッブルの法則は一見すると「われわれを中心にして銀河が遠ざかっている」ようにも解釈されるがそれは違っている。 宇宙にはただ1つの中心というものがないので、どの銀河から見ても他の銀河はハッブルの法則に従って膨張している。 これは銀河が高速で遠ざかっているというよりも、宇宙空間自体が膨張していることを示している。 |
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ここでの結論: 膨張に中心はない。お互いに遠ざかっている。 |
考察テーマ: 膨張には始まりはあったのか? | |
論証: 宇宙空間が現在でも膨張しているとすれば、時間を過去にさかのぼると天体は互いに近づいて密度が高くなり、最終的には密度無限大の時期があったことになる。
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ここでの結論: 宇宙には始まりがある。 |
考察テーマ: 宇宙の年齢はどのくらいか? | |
論証: 宇宙が始まってからどのくらい時間がたっているかはハッブル定数から計算できる。 現在、距離dにある銀河が一定の早さvで遠ざかるとすると、距離dを速さvで割ったd/vの時間をさかのぼると距離がゼロだったことになるので、これが宇宙の年齢tとなる。 t=d/v=1/H ただし、ハッブル定数を75km/s/Mpc 1パーセクは3.08×1013km 1年は3.16×107s とする。
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ここでの結論:宇宙には年齢があっておよそ130億年である。 |
考察テーマ: どこまで実際に観測できるのか? | |
論証: 実際には天体間の重力により宇宙の膨張は減速されるので、130億年よりも若い。 いずれにしても減速の程度、ハッブル定数自体がまだ決められていないので、ほぼ100億から150億年位前と推定される。 ハッブルの法則によれば、観測できる距離には限りがあることになる。 ハッブル定数を75km/s/Mpcとしてvが光の速度になる距離を求めると、(光速度は3.00×105km/sとする。) ハッブルの法則 3.00×105km/s =75km/s/Mpc× d d=3.00×105km/s / 75km/s/Mpc dは40億パーセクと求められる。 ということは、40億パーセクの距離にある天体は光速度で遠ざかっているので、それよりも遠いところにある(仮にあるとしても)その光は我々には絶対に届くことはない。
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ここでの結論: 40億パーセク前後までしか我々には観測できない。 そこが宇宙の果てであり、それよりも遠方のことは理論で推測するより他はない。 |
考察テーマ: はるか遠くから来る光はいつのものか? | |
論証: 遠い天体からくる光ほど、我々に届くのに時間がかかるので、それだけ過去の姿(過去の光)を見ていることになる。 |
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ここでの結論: 夜空の天体には現在から宇宙のはじまりにさかのぼる程古い姿までが、同時に見えている。 |
宇宙の膨張は永遠に続くのか、それともどこかで収縮に転じるのか。(この議論は割愛する)
銀河の距離をどのようにして計るのか。(この議論も割愛する)
銀河の構造
考察テーマ: 銀河はバラバラに存在するのか? | |
論証: 宇宙には数千億個もの銀河が存在すると推定されている。そして銀河の距離と位置の観測の結果、銀河は宇宙に均等に分布はしているわけではなく、様々な規模でまとまって存在していることが判明した。
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ここでの結論: 銀河は一様に分布しておらず、ある程度グループをなして存在している。 |
安倍追記:一般の我々が星というとき、次の2種類の星(恒星と惑星)を一緒にして指して言うように思います。
恒星(star)というのは、自分自身が核融合反応を起こして燃えて夜空に光っている星を言います。太陽などがそうです。
惑星(planet)というのは、地球や火星のように自分では燃えないで、恒星の光を反射して光っている星をさします。
考察テーマ: どんな風にグループを形成しているのだろうか? | |
論証: 局所銀河群 我々の銀河系から250万光年の範囲には大小のマゼラン雲やアンドロメダ銀河をはじめとして20個ほどの銀河が集まっている。これを局所銀河群と言う。これらはお互いの重力によって引き合っている。 銀河群 このような数十個程度の銀河の集団を銀河群と呼ぶ。 銀河団 さらに銀河群はより規模の大きい銀河団という集団を形成している。銀河団は数百から数千の銀河を含んでいる。大きさは数百万から数千万年光年に達する。 超銀河団 銀河団はさらに集まって超銀河団という構造を持つ。超銀河団は連なって直径1億光年ほどの空洞(ボイド)を囲んでいる。宇宙は泡のような構造をもっており、泡である空洞を囲む膜の部分に超銀河団が存在している。
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ここでの結論: 銀河< 局所銀河群 < 銀河群 < 銀河団 < 超銀河団(ボイドを囲むようにつながって存在) 1個 20個程度 数十個 (数百〜数千個) |
安倍追記:恒星を中心に星が集まっています。(=太陽系など)
この太陽だって、銀河の中の1部に過ぎません。
その銀河が集まって、局所銀河群を作り、、、、と言う風に上の結論をつなげていってください。
考察テーマ: 星の集まりである銀河はグループだけを形成しているんですか? | |
論証: 我々の銀河から3億光年の距離のところに、多数の銀河が壁状に連なっているところがある。 壁の厚さ数千万光年、高さ2億光年、長さ5億光年以上もある。(=グレートウォールと呼ぶ) |
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ここでの結論: 銀河は銀河団を作っているだけでなく、グレートウォール(万里の長城にちなんで命名)のような構造もある |
考察テーマ:宇宙のはじまりの証拠はあるんですか? | |
論証: 1965年にアメリカのペンジャスとウィルソンがとても重大な発見をした。すなわち、 天球上のあらゆる方向から等しい強さの電波がやってくる。 この電波の波長別エネルギー分布は、ちょうど約3k程の黒体放射のエネルギーに等しいものだった。 では、一体なぜ宇宙には3k程の黒体放射があるのだろうか? これは宇宙は過去において高密度であっただけでなく、高温でもあったことを示していると解釈されている。 何故かというと、過去にさかのぼると空間が縮んで宇宙背景放射のエネルギーが狭い空間に存在し、その分だけ高温になると考えられるから。 ビッグバン こういう事実と推論から、宇宙は想像を絶するような超高密度で超高温でもある状態から急激に膨張を始めたと考えられる。
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ここでの結論: 宇宙の始まりの証拠はある。 宇宙背景放射と呼ばれる「宇宙の温度」がその証拠である。。 宇宙の始まりを「ビッグバン」と呼んでいる。 |
元素の故郷はどこか? 銀河の内部構造
考察テーマ:現在、地球上にある元素は、もともとどこにあったのか? | |
論証: 現在、この世の中には100種類を越える元素が存在する。例えば、 空気の成分 窒素、酸素 地殻の成分 ケイ素、アルミニウム 生物体の成分 炭素 原子力発電の燃料 ウラン 等であるが、これらは、はじめから宇宙に存在した訳ではない。 |
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ここでの結論:現在ある元素はもともと宇宙に在ったわけではない。宇宙の進化の過程で生成されてきて、宇宙全体にばらまかれた。 |
では、どのように元素が作られ、ばらまかれたのだろうか?
その前に、少し銀河の構造と銀河に関連する用語をまとめて見ておこう。
考察テーマ:銀河のモデルとは? | |
論証: 夜空を見上げると天の川が見える。これは天の川を構成する星が円盤状に集まっており、太陽系が円盤内にあることを示している。 この円盤を含む星の集団を銀河系と呼ぶ。銀河系の星の分布を調べたのはイギリスのハーシェルである。 ハーシェルの銀河系モデル(1785年) どらやきの形の銀河系で、彼のモデルでは太陽系は銀河の中心に位置している。星の距離を求めることはできなかったので、相対的な大きさしかわからなかった。 シャプレーの銀河系モデル(1918年) 年収視差が1838年から1839年にかけて観測され、はじめて恒星間の距離を求めることが可能になった。そこでシャプレーは銀河系の中心が太陽系からずっと離れたところにあることを突き止めた。銀河系の直径が30万光年で太陽系と銀河系の中心との距離が5万光年と計算した。 シャプレーもモデルの欠点 星の間がまったく真空ではなく、星間物質が存在していることを計算に入れていなかったため大きく銀河系の大きさを見積もりすぎた。 ダストの性質 ダストの総重量はガスの1%にしか満たないが、星間物質の中でも特にダストが遠方からくる光を散乱や吸収をして弱める。(この減少を星間吸収と言う) シャプレーは星間吸収を考慮に入れなかったので、球状星団の距離を大きく見積もり過ぎた。 星間物質は特に天の川に集中しているので、星間吸収も特に強い。 そこで天の川に沿った方向では遠方まで見通しがきかないため、観測者を中心にして星が分布しているかのように見える。
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ここでの結論: 星間物質は水素を主成分とするガスと重元素を主成分とするダスト(宇宙塵)からなる。 |
考察テーマ:現在の銀河系モデルはどんなものか? 星はどこでどうやって誕生するのか? | |
論証: 銀河系は星の密度が大きい中心部(バルジ)、天の川の星が集まって銀河面を作っている円盤部、それをとりまく外包(ハロー)の3つの構造から成っている。 円盤の直径は10万光年、ハローは15万光年以上ある。太陽系は円盤部内にあり銀河の中心から2,8万光年離れたところにある。 バルジやハローには種族IIの星が多く、円盤部には種族Iの星が多い。また星間物質が集中している。 電波で観測すると可視光よりもダストに妨げられることがなく遠くまで観測できる。それによれば銀河系円盤部の星間ガスは渦巻きの腕の部分に集中している。渦巻きの腕の部分は恒星の誕生の場である。太陽系も渦巻きの腕の1つオリオンの腕に位置している。 星間物質について 星間物質は銀河系円盤部に主に存在し銀河系の質量の10%。平均密度は低い。(1cm3に水素原子1個程度) 星間雲 星間物質は平均的に一様に広がっているわけではなく、大半は平均密度の数十倍ほどの密度で数十光年程度の大きさのかたまりとして漂っている。これを星間雲という。 分子雲 星間雲の温度は100K以下であるが、その中でも特に温度が低く(10K程度)密度の大きい(平均密度の数万倍から数十万倍)ものがある。これらの星間雲では原子がH2やCOなどの分子に結合しているので分子雲と呼ばれる。 星間雲のまわりには何が存在するか? 星間雲の周りは数千K〜数十万K以上の高温で希薄なガスに囲まれている。 星と星間雲はかなりの部分が以下のような状態を循環させている。すなわち、 星間雲(温度が高く、密度が低いもの) |
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ここでの結論: 銀河はバルジ、円盤部、ハローの3部からなる。 銀河の渦巻きの腕の部分は、恒星の誕生の場所である。 恒星の誕生の仕方は、 1 バルジ、ハローには薄いコンソメスープのような星間雲が多い。 2 その星間雲から濃いポタージュスープのような分子雲が生まれ、 3 分子雲から星が生まれる |
考察テーマ: 銀河は静止しているか、運動しているか? | |
論証: 銀河系の円盤部の星やガスは銀河系中心の周りをほぼ円運動している。回転による外向きの遠心力と内向きの重力とがつりあっているので、星やガスは銀河系に落ち込むことがなく形を保っている。
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ここでの結論: 銀河は回転している |
考察テーマ: 銀河はレコードやCDのように一定の早さで回転しているのか? | |
論証: 銀河系の円盤の回転はレコードのように一定の周期でない。ケプラーの法則に従う太陽系の惑星の場合とも異なっている。太陽系は重力の源である太陽が中心にあるが、銀河系では重力の源が円盤部内に広がっている。
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ここでの結論: 銀河系の回転は一定ではない。 |
考察テーマ:銀河系の質量はどのくらいか? | |
論証: 銀河系の総質量は太陽質量の2000億倍である。
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ここでの結論: 銀河系の重さは太陽の2000億倍 |
考察テーマ:銀河系の中心はどうなっている? | |
論証: 銀河系の中心は赤外線で観測されている。銀河系の中心はガスのリングが何重にも取り囲まれている。その中心にはいて座Aと呼ばれる電波源が存在する。 いて座Aには半径10光年ほどの分子雲のリングがあり、そのリングの中には星や電離ガスが密集している。 分子雲リングは中心のまわりを高速で回転しており、一部のガスは中心に落ち込んでいる。「落ち込む」ということはリングの中心に強い引力があることを示している。計算によれば太陽の数百万倍の質量を持つと推定されている。これが銀河系の中心核本体として太陽の数百万倍の質量を持つブラックホールがあると推定されている。 それでこのブラックホールがまわりの物質を吸い込んで、そのときに解放される重力エネルギーが銀河系中心核の活動源であり、吸い込む量によっては大規模な爆発を起こす。この爆発のあとが幾重にも取り囲むリングの正体である。
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ここでの結論: 銀河系の中心にはブラックホールがある。ブラックホールの解放するエネルギーが銀河系の活動源 |
考察テーマ:銀河の種類(ここでは簡単に) | |
論証: 宇宙には数千億個の銀河が存在する。それらは次の2つにほぼ分類できる。 楕円銀河 銀河系、アンドロメダ銀河 渦巻銀河 円盤がない。星間物質がほとんど見られず古い星が多い。
活発な銀河 太陽の1億倍以上の質量のブラックホールが中心核にある。 電波銀河 楕円銀河の1種、数千倍の電波を出している。 セイファート銀河 スターバースト銀河 さらに活発な銀河 クエーサー(準恒星状天体 Quasi steller objectの略称)
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ここでの結論: 銀河には大きくわけて2種類のタイプがある |
考察テーマ:元素はどこから来たのか? | |
論証: 銀河系内の恒星や天体は種族Iと種族IIに大別される。 種族I(若い天体) 太陽と似た化学組成、銀河面に集中、円運動、重元素の割合が多い 種族II (古い天体) 赤色巨星など、バルジやハローに分布、細長い軌道、重元素が少ない 古い天体ほど重元素量が少ない。 どの年齢の天体でも水素とヘリウムが元素の大部分を占めている。 水素とヘリウムの割合も一定(ヘリウムが4分の1の質量を占めている) 以上のことから、水素とヘリウムは重元素と異なり、宇宙の初期から存在していた。
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ここでの結論: 水素とヘリウムは宇宙の初期から存在。その他の重元素はあとから生成。 |
宇宙のはじまり
1 宇宙が作られ始める ビッグバン 今から150億年前 宇宙は陽子や中性子、あるいはそれらを構成するクォーク、電子、ニュートリノ、ガンマ線に満ちた超高温・超高密度の世界。 |
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安倍補足:最近になって、NASAが宇宙の年齢を公式に発表しましたね。確か150億年位だったような記憶がありますが。 |
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2 ビッグバンから1秒後 膨張をし続けるにつれて、温度や密度が急減少。 1秒後には100億Kにまで低下。 その間に陽子、中性子のほとんどは反粒子と衝突して消滅。 |
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3 ビッグバンから数分後 ヘリウムと重水素の元素が生成 温度は10億Kにまで低下。 電子の多くは陽電子と衝突して消滅。 陽子や中性子が結合したヘリウムや重水素などの原子核が形成。 しかし、恒星内部と異なり、それ以上重い元素は形成されない。 恒星内部と異なり、この当時の宇宙は密度が低かったので、こうした元素の原子核同士の衝突はまれで、重い元素に核融合する反応が起きなかったから。 ここでの結論:宇宙が生まれてから数分後にはヘリウムや重水素が生成されたが、重元素は生成されなかった。 |
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4 ビッグバンから数十万年後 宇宙の晴れ上がり 宇宙は膨張をし続け、温度と密度は低下し続ける。 数十万年後には3000Kまで温度が低下 このころの物質は、 反粒子との消滅反応を逃れた陽子(=水素原子核) ヘリウムの原子核や電子 放射 温度が3000K程度になるとばらばらだった電子と陽子が結びついて水素原子になった。 結果として、放射を散乱していた電子が激減し、放射は物質との結びつきを離れて自由に進むことになった。 宇宙はちょうど霧がはれたように遠くまで見通すことができるようになった。 ここでの結論:宇宙は数十万年後に温度が低下して3000kになり、ヘリウムと水素で満ちていた。 宇宙背景放射の正体は、こうして宇宙が透明になった時期に出発した3000k程度の黒体放射が宇宙の年齢に近い時間(約130億から150億年)がかかって我々に到達したもの。 |
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5 ビッグバンから数億年後 銀河やクエーサーの形成 宇宙がはれる前は、放射の働きのために物質は集まることができなかった 。 宇宙が晴れ上がると物質は放射の圧力を受けなくなるので、重力により凝縮することが可能になった。 最初の星や銀河が形成されたのは、宇宙の晴れ上がりから10億年後ほどの間に起きたと考えられている。なぜなら現在見つかっている最も遠くて最も古いクエーサーや銀河は宇宙のはじまりから10億年後ごろに存在していたのものだから。 どのようにできたのかはまだわかっていない。次の2つの説がある。 1 球状星団<銀河<銀河団<超銀河団という大きなスケールへの集合説 2 超銀河団程度のガスのかたまり<収縮と分裂による銀河団のガスのかたまり<銀河への分裂という小さなスケールへの分裂説 |
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6 ビッグバンから数十億年後 われわれのこの銀河系の形成 銀河系が生まれ恒星が誕生した。そして恒星内部で起きる核融合反応により水素やヘリウムから重元素が作り出された。 ここでの結論:重元素は宇宙が誕生して数十億年後にはじめて恒星内部の核融合反応によって生成された。 どうやって恒星内部の重元素は、我々に届いたのか? その後、重元素のとむ内部物質は、星の老年期である超巨星の段階ではゆっくりと、死滅の時である超新星爆発では一気に宇宙空間にばらまかれることとなった。 その結果、時間があとになればなるだけ星間物質に含まれる重元素の割合は増大した。 種族IIの星は、銀河系形成の頃に生まれた古い星と考えられており、重元素量が少ない時期の星間物質を素材して生まれたので結果として重元素が少ない。 一方、種族Iの星は円盤の形成後に生まれた新しい星なので、円盤部の回転運動に従っており、重元素量も多い。 |
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7 ビッグバンから約50億年後 太陽系の形成 太陽および太陽系も今から46億年ほど前(ビッグバンから数えて約50億年後)に銀河系の円盤部で誕生した。 |
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安倍追記: 最後は何か「よそよそしい感じ」がしないでもないですね。(笑) しかし、それにしても「石ころはなぜ、どうやってできたのか」、「石ころの元素はどこから来たのか」を調べていくうちに私にとってはあまりにも重大な発見が身近な地学の教科書に平然と書かれていました。それは何と、「我々の体はもちろん、植物や机や辞書や家、建物、大地のすべてのものを形作る最小の単位である元素が、他の星で数十億年以上も前に作られていたものなんて、、、、。(絶句)」。 あなたの、その手のひらは地球で進化してきて生まれてから形成されたに違いないんですが、その材料となる元素は、地球以外で作られているんですよ〜。 あなたが今日、何気なくけ飛ばした路上の石ころもただの石ころじゃあないんですよ。その石ころの材料はどこかの星の内部で作られた元素で出来ているんですよ〜。 なんかスゴイですね〜。身近であろうとなかろうと、とにかく誰かれを捕まえて教えてあげたい衝動に駆られませんか?叫びたい気持ちに駆られませんか? 「そのビールを飲む前に、ビールの元素(何だろう?少なくてもH2Oは入っているから水の元素にしておこうか)、水素はどこから来たか考えてみようね。」「どこから来たかわかる?」「他の星なんだよ」と。 でも、やめておいたらいいですね。友達をなくすことを請け合いですね(笑) また、路上で誰かを捕まえて、「ねえねえ、あなたが着ている服を構成している元素は、宇宙から来たんだよ」なんて言った日には、無事に家には帰れませんね。 こういう大事なことは、他言せずに心の中で何度もかみしめて味わいましょう。 それにしても、誰かに教えてあげたい。(爆笑) |
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元素の起源 岩波書店 「理化学辞典」より引用 重元素という言葉がわからなかったので、岩波書店「理化学辞典」第3増補版で調べていたら、「元素の起源」という項目に行き当たりましたので紹介します。 -----ここから----- 元素の存在度に原子核の性質との相関が多いことから、核反応によって元素が合成されたものと考えられている。 はじめは宇宙初期に高温、高密度の状態があり一挙にすべての元素が合成されたという考えが行われた。(α-β-γ-林の理論)。THO理論をはじめとする恒星進化論の発展によって、元素の合成は主として恒星内部の熱核反応により行われるもので現在も続いていると考えられるようになった。 関与する主な過程は、次のようなもの。 水素融合反応、ヘリウム融合反応にはじまる熱核融合反応によって、HからFe(原子番号26までの元素が作られ、13C, 17O, 21Ne の(α、N)反応などによって中性子が作られ、その吸収によってFeより重い元素が合成される。 重水素、リチウムなど核的安定性の低い元素は、熱核反応でなく宇宙線の照射などによって作られるかもしれない。 -----ここまで----- なるほど。一気にすべての元素ができたのではなく、ヘリウムから鉄までの主要な(=身近な)元素がまず作られ、それから鉄より重い元素が作られるようになった、しかもそれが今でもどこかの星で作られているということなんですね。 |
終わりに
うまくまとまらないところがあってスミマセン。そういう箇所は私の理解力の不足の致すところです。
(今後もブルーバックスやニュートン別冊でも読んで勉強し直します。)
それにしても、教科書ってわかりやすくできていますね。
(こんなにわかりやすかったかしら??)
皆さんも一度、借りて(or買って)呼んでみてはいかがでしょうか。
教科書は読み物として良くまとまっていますし、図表類をまとめた資料集は眺めていて飽きませんよ。(私だけか?)
とにかく、一度、地学の教科書を手にとって読んでみてください。
お勧めは、地学II(ちがく に)です。地学IB(ちがく いちびー)より読み応えがあります。
そう言えば、肝心の「石ころ図鑑」ですが、この先、いつか取り組みたいと思います。
平成15年8月(夏休みを利用して教科書2冊をを読むみワードにまとめる)
平成16年1月6日(42歳の誕生日の2日前にHTML化修了)