いよいよ山の中を通る道と分かれて車の往来の激しい人家のあるところにやってきました。宮古街道調査報告書の巻末地図によれば、ニラ台の古碑から深沢山中の峰を通って、競馬場の前に出ないで、写真195番の公民館のところに出るようだ。たぶんもう道はないのだろう。あるいは民家に迷惑がかかるのかも知れない。

　　　八木田の一里塚について
　　　宮古街道調査報告書によれば、「八木田の一里塚の東塚は半壊の状態で残っている。西塚は塚の上が掘り取られて基部がわずかに確認できる状態で残っている。」とある。
　　　そして、「盛岡の一里塚」では現在、東塚が半壊して残っていたものを土盛りして一里塚の形にととのえある（原文のママ）。西塚は完全に破壊されて形を残していない。」とある。（またこの時点ではまだ盛岡市の指定にはなっていない。指定は平成１０年と解説板にある。写真201参照。）
　　　さて平成１４年の現況は、東塚が復元されていて（写真199番参照）、西塚は道路建設のために消失してしまっている。この八木田の一里塚は舗装された広い道路に対してあまりにぎりぎりに位置している。（本当は、逆で、道が拡張されて塚の裾までせまってきたのであろうが。）いづれにせよ、道路に接近しすぎているので、傷みも激しいだろうなと推察された。解説板でも、「八木田以外は、ほぼ古い姿をとどめている」と記述している。もっともだからといって、この塚の価値が下がるものでもないと思う。