15 椎名誠と宮沢賢治

椎名誠も宮沢賢治の大ファンなのです。そして私は椎名ファンでもあるのです。椎名さんと賢治の関係を、ちょっと長くなりますが椎名さん自信の言葉から引用します。

さらにもっとうれしかったのは、自漫ぽく聞こえますが---本当は自慢なんですが、高校の新国語Iという教科書に、「岳物語」が載ったのです。「岳物語」はよく国語の教科書に載って、これは3回目なのですが、この時はとりわけ、うれしかったのです。目次を開いた時に、「小説を読む」という項目で四人の作家が並んでいました。「清兵衛と瓢箪」志賀直哉、「羅生門」芥川龍之介、「なめとこ山の熊」宮沢賢治、そして「岳物語」椎名誠と。最後がガクッと格調が落ちますが・・・・。もくは特に宮沢賢治が好きだったので、目次を見たとき、我ながら、「ああ、これはすごいや」と思ったのです。芥川賞も直木賞も取れなかったけれども、「これが僕の勲章だ。」と思ったのです。それと岳から返還されたチャンピオンベルトです。この二つが僕の子供らと気分よくすごした熱き十年の1つの成果ではないかと思います。(「椎名誠の増刊号」平成4年 新潮社刊より引用)

  普段はあまり自慢や目立ちたがらない椎名さんですから、この表現はよほど嬉しいことがわかります。盛岡でおととし「椎名誠講演会」があったとき直接お会いしたのですが、本当に想像していたとおりの笑顔の素敵な方でした。
また、別の本では(本の名前は失念してしまいました。ごめんなさい。)、奥さんと一緒に盛岡にブラッと旅行にきて、どこにも気に入ったところがなかったので、わざわざ新花巻までもどって、車内からみた名もない山に登ったのでした。私はずいぶん車や新幹線から、それらしき山を探しても見つかりませんでしたが・・・。そういえば、椎名さんも北上川をカヌーで下っていましたねえ。
銀河鉄道原稿


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