ここから下の文章は、サイト構築にあたって考えたことです。
(お急ぎの方は読まないに限ります。 笑)

市販の植物図鑑はその性質上、どんな木でも学問的に正確さを保持しなければならず、
そのために量的に豊富な樹種も少ない樹種も同列で掲載してあるため
植物初心者の私にとっては、東北の樹林の特性を把握するのが難しいと感じていました。

例えば、ガジュマルやトックリヤシなどの熱帯樹木が図鑑に
は当然のごとくシラカバやオオシラビソと仲良く掲載されているわけです。
それはそれで十分に「日本って南北に長いんだなあ」、と知る意味はあるのでしょうけど。

でも、早く身近な樹木と仲良くなりたいな、と思っている人にとっては、
なにか留守番電話と話しているような違和感があるのです。少なくとも私には。
(呼びかけても答えない、そんな感じでした)

ウェッブ上にも詳細な樹木のリストページはあるようですが、
東北地方にその木がごく自然に見られるかどうかまで記述していないですね。
という訳でして、

つまり、
「暗い暗いと言うよりもすすんで明かりをつけましょう」
「なかったら 自分で作れ インターネット」(5・7・5調で読んでください。)
と思ったわけです。

しかしリンク集を見てもらえばわかるように、
樹木図鑑はネット上に沢山あって、本当にすばらしいものばかりです。
で、詳しい解説はそちらにまかせるとして、
ここでは北東北という冷温帯にこだわってみたいと思いました。

私、植物はまったくの初心者です。
謙遜していっているのではないのです。
2年位前まではサクラとウメの区別さえわかりませんでした。
ほんとです。

ましてや、自然の樹木などはみんな「緑」にしか見えませんでした。
冬もぜーんぶ、緑だと思っていました。
常緑樹がふんだんにある宮城県沿岸で生まれたために。

ところが、2年前に登山部の顧問になってしまったのです。
最初は、樹木はさして気にしていなかたのですが、
というより引率リーダーとして登ることで精一杯だった
というのが、本当です。

たまたま、樹木を覚えたら登山も、もっと面白くなるだろうと、図鑑を買って勉強しだしたら、
本当に面白くなりました。

一人で山へ行っても全然飽きずに木を眺めて登れるようになりました。
(全然、だからと言ってえらくもなんでもありませんが)

ちょとポエティック(詩的)すぎて気色悪いかも知れませんが、ほんとうに
「木が語りかけてくる」気さえしてくるようになりました。

例えば、一人で南昌山(なんしょうざん 盛岡市郊外にある)なんかを登っていると、
ウリハダカエデがとても目立ちます。
そのファンキーな姿に、わたしは「ウリ坊」と名前を付けています。
ひっそりとした静かな森の中でひとり、
「イェーイ ピース」なんて渋くアピールしているつもりでしょうけれど。
(わたしでなく、ウリハダカエデのことです。)
やっぱり、浮いています。森の中では。
そんなところが好きです。

そんな風に自分で勉強したり、観察会に参加したり、森林総合研究所に行ってみたり、
いろんな観察林に行ってみたりしています。

それで、
、面白いと思ったこと、こういうのがあったら便利だろう、
というものをデータとして、まとめておこうと思いました。
また、検索に便利なようにいろいろ工夫しました。

平成15年2月2日現在、
33種の樹木を掲載しています。
掲載写真のうち一部のIPAの教育用素材集から借用した以外は、
すべてオリジナル撮影です。
解説文は以下にあげた参考書目を参考にさせて頂きました。

撮影はすべて岩手県川井村の区界高原少年自然の家の樹木観察林にて行いました。
わりあい自然に生えてきたものが大きく成長したようです。
(でも正確な森林の成立過程は調べていないのでよくわかりませんが)

延べ4回ほど、区界に行って撮影しましが、何枚かは取り損ねたままシーズンを終了してしまいました。
4回目の最後のチャンスの日は雨天のため撮影をあきらめました。ただ散歩をして終わりました。
いつか機会を見て撮影したいと思います。
また今後、東北地方に限定した樹木リストを増やして行きたいと思います。

中学生や小学生の皆さんへ
ご自分でも直接、樹木ウォッチングなさることをお勧めします。
自宅周辺でもできると思いますが、私のように初心者の方は
近くの植物園か植物観察園など標識の完備したところが
望ましいと思います。

(いらぬお世話と承知で言えば)
漫然と見ていてもわからないので
樹木図鑑などのガイドブックは必須だと思います。

また図鑑には文房具屋で販売しているインデックスをつけておくと便利です。
観察会などでは、図鑑を調べているうちに一隊はドンドコ先に行ってしまうということがよくあります。
(私は初心者なので、結構ありました。)
そして図鑑には何らかの思い出に残ったことを記しておくと、
家に帰ってからもずっと記憶に残ると思います。
あるいは観察ノートだともっとよいと思います。
また机上ウォッチング(図鑑を眺めること)もとても役に立ちますね。

岩手県盛岡市近郊でのお勧めは、
盛岡市立区界高原少年自然の家です。
ホームページはこちら

私の樹木観察用スタイル
手袋・帽子・長袖・長ズボン・傘・雨具・トレッキングシューズor長靴(夏でもぬかるみがあるので)
デジタルカメラ(及び備品一式、特に予備バッテリー・予備メディア)とハードケース
メモ帳と筆記用具・図鑑・双眼鏡・虫眼鏡・スケール・これらを入れる肩掛けバッグ
デイパック・水筒・おやつ・敷物(休憩用)
これから欲しいもの=>ボイスレコーダ(筆記メモが面倒) GPS(あとで場所の確認に使いたい)

撮影および編集について
撮影に用いたデジタルカメラはCannon Power Shot S40
三脚は持って行きましたが使用しませんでした。それで数枚はピンボケとなりました。
(ISO感度を上げればいいことにあとで気がつきました。)
フラッシュは使用しませんでした。すべて自然光で撮影しました。
最高画質でサイズは一番大きな解像度から2番目ので撮影しました。
それをVixとAbleCVcatalogueViewとPicutureGearを使って3種類のリサイズ画を自動生成しました。
それをサムネイルと解説用に使用しています。
HomePageBuilderを使用して作成しました。

参考書目
原色日本樹木図鑑 保育社
身近な樹木ウォッチング 淡交社
標準原色図鑑全集8 樹木 保育社
山渓フィールドブックス 樹木(春夏編) 山と渓谷社
山渓フィールドブックス 樹木(秋冬編) 山と渓谷社
森林の環境 100不思議  東京書籍
区界高原少年自然の家発行の樹木観察プリント
等です。

他にIPA・CECの「教育用画像素材集サイト」http://www2.edu.ipa.go.jp/gz/には
大変お世話になりました。感謝申し上げます。

実は、このサイトは平成14年6月から作成し始めたのですが、
平成14年の10月にIPA・CECから「教育用画像素材集サイト」のカタログが届きまして、
中身を見て、あまりに立派に画像の整っていることにショックを受け
正直言って、やる気をなくしました。
それで2ヶ月位、夏から秋にかけて撮った写真を放っておきました。

でも、思い直しました。
「やっぱり、岩手の子供には利用しにくいだろうな」と、、、、。
「やるしかないかな」と、、、。

それで、なんとか再出発をした次第です。
その間には、「岩手の旧街道」という別のページを仕上げました。
奥州街道はこちら
宮古街道はこちら
そちらもご覧下さい。
では。

以上です。

ああ、それから
次のような方は遠慮せず、気軽にメール下さい。
樹木観察会に誘ってくれる奇特な方
何か思ったことがあるので、述べてみたい方
間違いを見つけたけど、指摘するのはめんどくさいなと思っている方(そう言わずぜひ)

メールはこちらです。
abe@morioka-shirayuri.morioka.iwate.jp
「岩手の樹木図鑑」管理者 安倍冨士男(あべふじお)