あなたは番目のアニマルトラッカーです

アニマルトラッキングの世界へようこそ

このページは、東北地方で普通に見られる動物たちを紹介したい考えて作成されました。

山から迷い込んで学校の煙突に入っていたところを保護された
その後、山にかえされたフクロウ君
2005年12月3日 盛岡白百合学園高校の職員室にて

最終更新日 2005年5月8日   
サイトオープン 2003年1月12日    


サイト管理者 安倍冨士男(盛岡白百合学園高校教諭)
メールアドレス abe@morioka-shirayuri.morioka.iwate.jp


みなさん、こんにちは。
身近な場所で、大きな野生動物に出会ったことはありませんか。

タヌキ、キツネ、カモシカ、クマなどです。よく新聞やテレビで話題にはなりますが、その生態は私たちがよく知ることでは、今ではあまりありませんね。
一昔前、例えば皆さんのお父さんやおじいさんの世代なら、「タヌキを捕まえて食べた」とか「ウサギの肉はおいしい」「クマに農作物を荒らされた」など
非常に生活に密着していたと思うのですが、今ではそんな話も聞くことはありませんね。

 でも、時々目の前に突然、現れて私たちを驚かせてくれる動物について、(特に東北の動物について)資料を準備しようと思いました。
題して、アニマルトラッキングの世界です。なにも足跡を追うアニマルトラッキングでなく、「東北地方の動物たち」もいいのですが、
主に冬季に動物探索を雪原で行っているために、そのように題名を付けました。

きっと、どこかでばったり動物にあったときに、「アイツは何だったんだろう?」「どんな生活をしているのだろう?」と疑問がわいて、それを解決するのに
ちょっとでも役だってくれたら幸いです。
 (また、自分自身にとっては、勉強ノート兼フィールドノートみたいなものなんですが)

では、どうぞ。



1 アニマルトラッキングとは何か?


 アニマルトラッキングとは、「アニマル=動物」+「トラッキング=追跡」と言う意味で、動物の足跡を追跡することです。本来、砂漠や森林でも足跡が残ることがあるので、いつでもどこでも足跡さえあれば追跡できるものです。


  
しかし、一般には、雪上に動物の足跡を見かけることが容易なので、普通、アニマルトラッキングというと雪上に残された動物の足跡を追いかけることを指すことが多いのです。

 日本の書籍はほとんど例外なく、アニマルトラッキングというと、雪上の足跡分析しかささないようですが、洋書の中には、砂漠の砂の上のアニマルトラッキングを紹介した本もあります。


2 アニマルトラッキングの楽しさ

 なぜ楽しいのかは人によってそれぞれですが、私は次のように考えています。

1 誰の足跡か、突き止めてみたい。
 誰もいない雪原の上を歩いていると、誰もいないハズなのにちゃんと足跡が残っていて、単純にこれは誰の足跡だろうという素朴な疑問(誰が? 何のために? この方向へ歩いていたのか?)を考えること、それ自体が楽しいですね。
 その足跡を残した動物が何であるかわからなくても、足跡を見ているだけでも楽しいのですが、その足跡の持ち主を特定できるとなお、楽しいと思っています。

2 東北地方の冬季に行う活動の1つとして(特に雪と楽しむ方法の1つとして)
 東北地方の積雪期は非常に長いので雪と楽しむ方法を沢山用意しておかないとすぐにヒマになりますね。
 かといって、家に中だけにいるのはつまらないし、、、。(笑)

3 雪上散歩の基礎知識として
 テレマークスキーやスノートレッキングを楽しんでいると、ふと動物の美しい足跡に出くわすことがあります。
 雪上散歩自体も楽しいのですが、さらに雪上の足跡・樹木の観察などができるともっと楽しくなりますね。
 もっとも、テレマークでなくても長靴で歩いてもいいのです。ただ、歩きにくいのでスキーを履くと便利なだけなんです。

いろいろ理屈は考えられますが、まあ別に理由なんてなくてもいいのです。なんで雪だるまを作るのが楽しいか、説明してみろ、と言われても説明しようがありませんね。それと同じです。
 楽しい人には楽しいし、楽しくない人にはさっぱり楽しくないわけです。(笑)


皆さんはどうでしょうか?

ここまで能書きです。
以下が本編というかメインコンテンツです。


3 東北各地で見られる動物の特徴と足跡

 (解説文は主に日本動物百科を参考しました。またそれ以外の書籍も適宜参考にしました。まとめて参考書籍リストで紹介します。)
 (また、画像は特に断りがない限り、筆者安倍が撮影しました。他のは引用を明記しています。)

  1 カモシカ  
和名 学名 分布 サイズ 特徴  生態 繁殖 足跡 寿命  絶滅指標 その他
カモシカ Capriconis crispus 本州
四国
九州

日本固有種

(北海道にはいない
頭胴長 
70〜85cm
体重 
30〜45kg
一般に濃褐色、緯度が高くなるにつれて色が淡くなる
東北地方では白色に近い個体もある
おもに落葉広葉樹や草本の葉
冬季は冬芽や常緑樹の葉
捕食者はニホンオオカミが絶滅したため現在はいない
出産は年に1回1子
出産期 5月から6月
足跡はシカに類似 平均寿命は5年前後
最長寿命はオスメスともに20年を越える
四国九州は保護に留意すべき地域個体群
特別天然記念物
カモシカ属はアジアだけに分布

ニホンカモシカ
スマトラカモシカ
タイワンカモシカ
母子のグループ以外はほとんどが単独生活
子どもは1歳になると単独生活を始めるが、2〜3歳まで母親のなわばりに留まる
昼夜を問わず採食と休憩を交互にそれぞれ1〜3時間ほど繰り返す
ブナやミズナラを中心とした落葉広葉樹林が主な生息場所
休息場所は高木の根本、尾根筋の平坦な場所などを好む
普段はほとんど鳴かない。警戒として「シュッ」という鼻から大きな音を出す。他に「メエッ」、「ボェー」等
季節移動をせずに一定の場所に定着
同性間では行動圏が隣接しあい重複しない。(=なわばり)
なわばりは、眼下腺(がんかせん 目の下にある分泌物を出す場所)を木にこすりつけたり、マーキングしたりする
時に、放浪しているものもある

食害問題のために、駆除されることもある。
岐阜・長野の両県ではヒノキの食害のために1979年〜1955年まで毎年1000頭が射殺されている
1955年(昭和30年)に特別天然記念物に指定


平成15年11月
盛岡白百合学園内に降りてきたカモシカ
撮影:盛岡白百合学園田野先生

勤務先(盛岡市山岸地区)で校庭に降りてくる個体を時々見る。
また盛岡市天峰山の林道では冬に白っぽい個体とばったり車で鉢合わせしてお互いにびっくりしたこともある。
いずれにしてもかなり急な峰を登ったり降りたりしている様子。
また遠くで発見するとこちらに尻を向けて、いつでも逃げ出せる体勢で首だけ振り向いてこちらの様子を伺っていることがある。
警戒心と同様に好奇心もあるようだ。

  2 オコジョ  
和名 学名 分布 サイズ 特徴 生態 繁殖 足跡 寿命 絶滅 その他
オコジョ Mustela
erminea
エゾオコジョは北海道大雪山に

ホンドオコジョは本州の中部よりも北の山岳地帯
頭胴長
18〜19cm

夏毛は茶色(腹は白)
冬毛は全身が白
ただし尾の先端部はいつでも黒色
肉食性でネズミ、モグラ、他の小動物を食す。
単独性で広いなわばりを持つ
出産期は春
産子数4〜5子
野外での平均は2〜4年 希少種 イイズナはオコジョを一回り小さくしたもの
毛換わりについて 冬毛が夏毛と違って白になるのは、イイズナ、エゾユキウサギ、ニホンノウサギの一部、だけ。
なぜ毛換わりするのか? はっきりした理由はまだわからない(保護色説、保温説などがある)


筆者は、裏岩手縦走時(秋)に一人で三石山の近くの大岩に座っていると、ちょこちょこと出てきて20分ほど興味深そうに筆者の周りを素早く動いていた。
黙ってじっとしていると靴の先まで近づいてきた。相当に好奇心が旺盛と見える。

写真があったのだが、パソコンの中を探しても出てこない。どうしよう。(笑)

  いわゆるクマ。

  3 ツキノワグマ  
和名 学名 分布 サイズ 特徴 生態 繁殖 足跡 寿命 絶滅 その他

ツキノワグマ

Ursus
本州
(北限は下北半島)、

四国と九州はほぼ全滅
頭胴長
110〜130cm

体重
40〜130kg
基本的に黒色
胸にV字の紋がある
植物食傾向が強い雑食
草木の新芽や花等
夏はタケノコ、イチゴやサクラの実
秋はブナやドングリ、サルナシ、ヤマブドウ、マタタビ、ミズキ、オニグルミ等の果実
動物食としては、昆虫、カモシカ、シカ、家畜等
5〜7月が交尾期、出産は冬眠中の2月

隔年でオスメス2頭出産すると言われているが、栄養状況では0〜3子
前足に後足を載せる独特の歩き方 狩猟、駆除によって捕殺されることが多いので、10年以上生きる個体は少ない。新潟県では28歳の記録がある。 危急種
ワシントン条約付属書I
推定個体数1万頭
同一種はアジアに広く分布

ロシアアムール川流域からタイ南部まで
クマは8種類しかいない(ヒグマ、ツキノワグマ、ホッキョクグマ、アメリカグマ、マレーグマ、メガネグマ、ジャイアントパンダなど)
2000万年前に食肉類の祖先から分化し、雑食化した
雑食化によって様々な環境へ新出
基本的に単独生活者
年間行動半径 オス70Km2 メス40km2
なわばりはもたない 行動圏が重複
捕食者なし(共食いあり)
不完全な冬眠する(平常時37度、冬眠時34度の体温)
 冬眠の理由(エサが冬季に不足する。 新生児が未熟状態で産まれるため低温に弱い、よって冬眠穴で保護するため)
11〜12月にかけて穴にこもり、翌年4月から5月まで約5〜6ヶ月冬眠
冬眠中のエネルギーは秋の飽食によって体に貯蔵
クマ棚 木に登って枝をたぐり寄せ、実を食べた枝が鳥の巣のようにみえるもの
悪化する生育環境 広葉樹林の損失によるもの
年間1000頭〜2000頭が狩猟や駆除の対象になっている

まだ筆者は対面したことがない。できるなら直接対面はしたくないと思っている。(笑)
ただ、クマ棚や木登り(正確には木から降りるときのツメの跡)の跡を雫石山系で何度か目撃したことがある。


平成16年5月6日(岩手県雫石町雫石スキー場脇の沢での自然観察会に参加した時に撮影)
冬眠からさめたクマがためフンを出すために、人間が食べないようなアクの強い山菜を食べて、一種の下痢症状を起こし脱糞したもの。
乾燥度合いから、1週間ほど前のものらしい。色は群青色だった。形は軟便で下痢症状そのものである。
においは近寄ってほとんどなかった。


 
  いわゆるノウサギ。
  4 ニホンノウサギ
和名 学名 分布 サイズ 特徴 生態 繁殖 足跡 寿命 絶滅 その他
ニホン
ノウサギ

Lepus brachyurus 本州、四国、九州
日本固有種

頭胴長
45〜54cm
体重
2.1〜2.6kg
夏毛は茶色
(ただし日本海側と東北のは冬に白変する)
夜行性 単独行動
巣はくぼ地や植物の陰
植物食(草木も葉、枝、樹皮など)
夜行性
捕食者は猛禽類や狐、テンなど
年間出産回数
3〜5回
産子数1〜5子

生後一ヶ月で親から独立
前に後ろ足の跡、後ろに前足の跡 平均寿命は1歳前後 北海道全域にはエゾユキウサギが生息
ウサギの分類(関係のあるものだけ)
ウサギ目
   ナキウサギ科
        ナキウサギ属
                 エゾナキウサギ(氷期遺跡生物 北海道中央部の山地にだけ生息 貴重) (大陸に別亜種がいて広大に分布)
   ウサギ科
          アマミノクロウサギ属
                 アマミノクロウサギ(一属一種 古いタイプのウサギ 奄美諸島に生息 世界的に貴重)
          ノウサギ属
                 ニホンノウサギ(本州から九州に生息 広大な分布域 数が多い)
                 エゾユキウサギ(北海道全域に生息 広大な分布域 数が多い)
 (大陸に別亜種がいて広大に分布)

ニホンノウサギは日本だけにいる固有種
北海道はエゾユキウサギ・本州から九州まではニホンノウサギという種。相補分布を成す。エゾユキウサギが一回り大きい
生息環境は海岸から林野、牧草地、山岳地帯まで
便が2種類あって軟便は糞食する  硬便(丸い糞)と軟便(クリーム状 栄養価の高 肛門から直接食べる)
写真          
  足跡モデル 足跡実写( ノウサギの足跡 )  ノウサギの足跡の1足分
(右の大きいのが後ろ足、左の前後が前足)
平成16年1月12日 玉山村天峰山で撮影
       
      
                                                 
                                              
       

  いわゆるキツネ。

  5 ホンドキツネ   
和名 学 名 分 布 サイズ 特 徴 生 態 繁 殖 足 跡 寿 命 絶 滅 その他
ホンドキツネ

本土狐
Vulpes vulpes japonica 本州 四国 九州

北海道には、ホンドキツネではなく一回り大きいキタキツネが生息

同一種アカギツネは北半球全域に分布

海岸から高山まで 農耕地、森林、原野、集落地混在する環境
頭胴長52〜76cm

体重 4〜7kg
体色は黄土色、顔の下から腹部は白色 肉食傾向の強い雑食性。
季節や生息環境によって食べ物が変化
交尾期は12月〜2月

産子数は2〜7子。約2週間で目と耳が開く
足跡の爪痕は前後とも4。

指先に爪痕が残る。

足跡はほぼ直線状に並ぶ
最長10年程。

1歳になるまでに60%が死亡。
狩猟獣
写真     
足跡モデル  足跡実写
平成16年1月12日 
玉山村天峰山で撮影
1セット 拡大図
(前足と後ろ足を同じ場所に置く)


   いわゆるリス。

  6 ニホンリス
和 名 学 名 分 布 サイズ 特 徴 生 態 繁 殖 足 跡 寿 命 絶 滅 その他
ニホンリス

日本栗鼠
Sciurus lis 本州、四国、淡路島に分布
九州では近年確認されていない。
日本固有種(他にいないといこと)

平地から標高2100mの林に生息


北海道には亜種のエゾリスが分布。このエゾリスと同一種のキタリスはヨーロッパ、旧ソ連、中国東北部、朝鮮半島の温帯、亜寒帯に分布。
頭胴長18〜22cm

体重 200〜300kg

ちなみに、北海道のエゾリスは、体長22〜23cm、体重300〜470gで一回り大きい。

 やはりベルグマンの法則通りだ。
背中は夏と冬で色が違う。
 夏は赤褐色、冬は灰褐色、

腹部は一年中、白色


冬は耳にふさ毛が生える

目には白い縁取りがある
樹上生活が基本。

植物質を食べる。

完全な昼行性。

朝と夕方に活動し、夜間は球状巣で休息。

捕食者は、オオタカ、ノスリ、ホンドキツネ、イタチ、テン、ノネコなど
交尾期は2月〜6月

産子数は3〜6子。
足跡はウサギに似る。

相違点は前足がリスでは横に並びになる。
ウサギでは前後になる


また、足跡をたどるとすぐに樹木の根本に行き着く。樹木から樹木へと足跡があれば、ウサギではなくてリスだ。
野外で3〜5年 1994年より狩猟獣から除外
写真
  26種類以上の広葉樹、針葉樹、草本、菌類を食物として利用している。
  食物は必ず両手ではさみ食する。
  春から秋にかけて(特に8月から10月)は、食物をあちこちに分散して貯蔵する。地中に浅く埋めるか、木の枝に挟む。
  貯蔵物の61パーセントは地中に、39パーセントは樹上に貯蔵する。
  食物の乏しい晩冬から春には、冬芽や分散貯蔵の食物を利用する。
  積雪下の貯蔵物は埋めた位置の記憶とにおいを手がかりに発見する。
  貯蔵したものが誰であろうと、見つけたものが食べる。
 
  巣は必ず樹上にある。休息と子育てに使用。ボールのような球状巣は細枝でできている。直径40cm、短径は少し短い楕円形。
  巣は落葉樹よりも針葉樹を好んで利用する。南面が多い。乾燥して暖かいからと推測されている。
  1個体の行動圏内に同時に使用できる巣は2〜7個くらい持っている。時々換える。

  1日の行動距離は200m〜2km。夕方には帰巣する。
  

  リスの分類 (リスはげっし目に属する。)
  げっし目  (げっしとは、齧歯と書く。かじるために上下に2本づつ歯があり、これは一生伸び続ける。)
          (地球上で一番繁栄しているほ乳類。30科390属1700種で、全ほ乳類の種数4070種の47パーセントを占める)
        リス科
               リス属
                        ニホンリス (本州に分布 日本固有種)
                        エゾリス   (北海道に分布)
               シマリス属
                        エゾシマリス (北海道に分布)
               ムササビ属
                        ムササビ  (北海道と沖縄以外の全県に分布)
               モモンガ属
                        エゾモモンガ (北海道に分布)
                        ニホンモモンガ(本州、四国、九州に分布 日本固有種)
        ヤマネ科
              ヤマネ属
                       ヤマネ   (本州、四国、九州に分布 日本固有種、1属1種 希少種)
        ネズミ科
              ここに8つのネズミ属が入るが省略

足跡モデル  画面の左から右にかけて進んでいる 新雪が降って輪郭がはっきりしない。 
岩手県滝沢村森林公園にて撮影  
(平成16年1月12日)
                                            

 
  いわゆるコウモリ。

  7 アブラコウモリ
和名 学名 分布 サイズ 特徴 生態 繁殖 足跡 寿命
アブラ
コウモリ

Pipistrellus abramus 本州、四国、
九州、対馬
日本固有種

同一種は、シベリア東部からベトナム、韓国、台湾に分布
前腕長
3.0〜3.7cm
体重
5〜9kg
黒褐色、暗灰色系の体毛を持つ 数〜数十頭の集団を作る。
都市部近郊には多く見られるが、山間部や家屋がないところには生息しない。
 昼間のねぐらは、家屋。

昆虫食。
1回の出産は1〜4子。
巣立ちは1ヶ月後。


(多くのコウモリは1回の出産で1子)
多くのオスは1年以内に死亡。
メスは約6年の寿命を持つ。
アブラコウモリは主に家屋に住むのでイエコウモリとも呼ばれる。
私たちが町中で見かけるコウモリは、このアブラコウモリである。
主に都市部の木造家屋に生息し、山地には少ない。
ねぐら付近の広場、田畑などのひらけた場所で旋回し、餌を採る。
エサはカなどの昆虫るい。
冬には冬眠する。
帰巣性があり、原則として年中おなじ家屋に住み、20〜30頭の集団を作る。
冬眠中も16日周期で目を覚まし、暖かい日には飛ぶ。
雨が降ると巣を出ないし、巣を出てから雨が降るとエサ取りを中止して巣に戻る。
(よっぽど雨がきらいなんだろう。コウモリ傘という傘もあるのにね。)

平成16年2月18日(晴れた日)、娘の小学校にコウモリが現れたとの情報あり。窓にひっついて離れなかったが、みんなで触ってなでてきたという。
手のひらに載るくらい小さくて、唇を上に上げたらかわいい歯が見えたと、相当触ってきたようす。
コウモリと言っても多種多様なので、早速我が家の事典で調べてみると、アブラコウモリと判明したので、せっかくだから、ここに掲載しました。
アニマルトラッキング(動物の足跡探し)には直接関係がないけれど、冬に冬眠するのに、わざわざ現れたのは変だなあと思って
さらに調べてみたら、「冬眠中でも16日周期で目を覚まし、暖かい日には飛ぶ」という非常に変わった行動をするほ乳類。
写真  娘にデジカメを持っていって取ってくるように頼んだが、朝、忘れていった。
 それで学校でも誰も写真を撮らずに、逃がしてやったらしい。残念。仕事を休んでも写真を撮りに行くんだった。     


  いわゆるフクロウ

  8 フクロウ
フクロウはほ乳類ではなく鳥類です。鳥類なので、本来ほ乳類を集めたこのページには該当しないのですが、珍しいのでここに掲載しました。
和名 学名 分布 サイズ 特徴 生態 繁殖
フクロウ
Strix uralensis

英語名
Ural owl 

漢字名 

九州以北北海道にかけて留鳥として分布

寒帯から温帯にかけてのユーラシア大陸に広く分布する。中国、朝鮮半島、ロシア、樺太、シベリアなど広範囲。中国西部には飛び地的な隔離分布がある。
全長50cm 
翼長320cm?
(翼長は120cmの誤記ではないかと思われる)

日本動物百科
ハート型の顔盤が発達し、目が前面につく

羽角はなく頭部は丸い 

メスが若干大きい

地域的に羽色が変わり南に行くに従って濃くなる傾向がある
平地から亜高山帯の森林に住む
夜行性だが昼間も活動できる
小ほ乳類のほかに、野ウサギや鳥類も補食する
ゴロスケホッホと鳴く。
メスも同様に鳴くが、ギャーギャーと聞こえる音も出す
2〜3月に枯れ木の樹洞に営巣し、3〜4卵を産む
30日でふ化、ヒナは30日で巣立つ
フクロウの特徴(小学生向き
  フクロウは夜に森の中を飛び回り、ネズミなどを捕まえて食べる肉食性の鳥です。
  顔は平たく大きな目が前についています。
  また耳も発達していて小さな物音も聞くことができます。
  えものを見つけると、音も立てずに近づいて鋭いツメで獲物を捕らえます。

フクロウの特徴(中学生向き
顔と耳
  他の鳥と違って人間のように、フクロウは目が前についています。目が大きいため弱い光の中でもえものを探すことが出来ます。
  そのかわり横や後ろを見ることは苦手ですが、首がぐるりと回せます。
  平らな顔で音を集めることができるため、とても敏感です。

音を出さないつばさ
  羽根の表面にこまかくて柔らかな毛が生えています。
  このため羽ばたいても羽根がこすれたり空気をきったりする音がほとんど出ません。
  そのため、えものに気づかれずに近づくことができます。

えものを食べたあとのペリット
  フクロウの仲間は、えものを足で押さえくちばしで引き裂き、丸飲みします。
  それで羽根や毛など消化できなかったものは、あとで口からはき出します。これをペリットと言います。

フクロウの亜種
  国内にふくろうの亜種は4種あるが隣接する亜種間を外見で区別することは困難。
    北海道の亜種 エゾフクロウは白っぽい
    九州の亜種 キュウシュウフクロウ(九州以外の暖地にも生息)は黒っぽい
    亜種フクロウ S.u.hondoensis
    モミヤマフクロウ S.u.moiyamae

食性
  ノネズミ、モグラ、ひみず、ヤマネ、モモンガ、ノウササギ、リスなどの小ほ乳類の他に、 シジュウカラ、アオジ、キジバトなどの鳥類も補食する。

生態(詳細)
  昼間に活動するとカケス、コガラ、ヤマガラなどの鳥に発見された場合、よってたかってつつかれる(モビング)されることがある。
  夜行性となったのは、ノスリなど類似した食物を穂書する昼行性の猛禽類との食物をめぐるすみわけとも考えられる
  メスは抱卵、育雛をし、オスが採餌してメスとヒナに給餌するという分業が成り立っている。
  他の猛禽類のようにヒナ同士の共食いは観察されたことがなく、全部が仲良く巣立つ。

生態の現状と問題点
フクロウは樹洞に産卵するが、これまで全国的に広葉樹から針葉樹への樹種転換がさかんに行われた結果、若齢針葉樹林が多くなり、これに反比例して樹洞ができるような大径木が少なくなった。そのため極端に営巣場所が不足している。


フクロウ目(STRIGIFORMES)全般の解説(大人向き
  フクロウ目はフクロウ科とメンフクロウ科の2科からなる。

  あわせて約136種が南極を除くほぼ世界中に分布する。
  日本で繁殖が確認されているのは、フクロウ科の9種。


フクロウ科 Strigidae ほとんどのフクロウはこのフクロウ科に属する。
              名前の前にある数字は個体の標準的大きさ(サイズ比較のためにつけた)
大型のフクロウ

 60〜66 シロフクロウ Nyctea scandiaca  snowy owl
                
北極圏最大の鳥類捕食者 越冬で北海道に飛来 
  65-70
シマフクロウ Ketupa blakistoni  Blakiston's fish owl
                
天然記念物 絶滅危惧種
                北海道の東部地域に生息する
日本最大のフクロウ
                北方の亜寒帯地域に住む唯一の魚食性フクロウ
                ワシミミズクと似ているが、シマフクロウの虹彩は黄色、足指に羽毛なし
  50〜72 ワシミミズグ Bubo bubo  eagle owl
                 シマフクロウにつぐ
最大級のフクロウ 
                 1994年北海道で北部で繁殖確認  鳴き声「ホー」
  50 
フクロウ Strix uralensis Ural owl 日本全土に留鳥として生息

中〜小型のフクロウ
  29
アオバズク Ninox scutulata  brown hawk owl
               
夏鳥として全国に飛来
               若葉の頃に東南アジアの越冬地から戻ってくるのが名前の由来
  37
トラフズク Asio otus  long-eared owl
               
冬鳥 本州中部以北で局所に繁殖する
               平地から亜高山帯に生息する中型のフクロウ 夜行性 森林種
  38
コミミズク Asio flammeus short-eared owl
               
冬鳥として全国に飛来 草原性 昼間も活動
  20
コノハズク Otus scops  Oriental scops owl
                
夏鳥として九州から北海道まで広く分布 一部は越冬する
                ゲンコツ程度の小型フクロウ  日本産フクロウ中最小  羽角あり 夏鳥 深山 
                
昭和10年ブッポウソウと鳴くのはブッポウソウではなく、コノハズクと判明
                その時からコノハズク=「声の仏法僧」ブッポウソウ=「姿の仏法僧」と呼ばれることに。
  17
リュウキュウコノハズク Otus elegans Ryukyu scops owl
                奄美大島以南の南西諸島に
留鳥として分布 亜熱帯雨林 夜行性
  25
オオコノハズク Otus lempiji  collard scops owl
                全国的に分布 暖かい地域では
留鳥 北方のは南へ移動
                 虹彩はオレンジ色
  26
キンメフクロウ Aegolius fumereus Tengmalm's owl
               まれな
冬鳥として北海道、新潟での記録があったが、1986年に北海道大雪山系で営巣が確認

メンフクロウ科 Tytonidae
   38
ミナミメンフクロウ Tyto capensis eastern grass owl
                 1975年5月に西表島での記録がある
迷鳥


フクロウに関するメモ(大人向き)
しまふくろう Ketupa blakistoni Blakiston's fish owl 70p位 留鳥  林や川  顔がまんまる
北海道の限られた場所に生息する我が国最大のフクロウである。
北海道開拓以前は、全域に生息していたが低地の河畔林などに人間の開拓の手が入った結果、また森林伐採、河川改修、ダム建設などにより生息域が限られ個体数の現象を引き起こした。
北海道での繁殖つがいは20前後と推測されている。
北海道日高山系から知床半島にいたる東部地域に留鳥として生息
大木の樹洞に営巣するが、近年は営巣場所の不足で巣箱で営巣していものが多い
絶滅危惧種

しろふくろう Nyctea scandiaca snowy owl  60p位 冬鳥  まん丸顔
北海道で少数が冬に観察される程度。
ユーラシアと北米の北極圏ツンドラに生息
シロフクロウは北極の鳥類では最大の捕食者。寒冷地での生活に適応しているくちばしとつめを除く全身が毛で覆われている。
エサはおもにレミングである。

写真        フクロウ Strix uralensis 顔は筆者  山から迷い込んで学校の煙突に入っていたところを保護。その後、山にかえされたフクロウ君
  2005年12月3日 盛岡白百合学園高校の職員室にて

  ボーイスカウトを指導している用務員のおじさんによれば、学校の煙突に毎年のように進入してくるとのこと。昨年も同時期(初雪が降った日前後)に1羽保護。
  以前は、毎年、煙突に入ったまま死んでいたのもいたらしい(数羽とのこと)。フクロウが迷い込む原因は、大径木の不足、人間の侵入によるのだろう。

ここにあった動物に関するデータは、量が多くなってきたので別ページに分けました。
エコロジーデータ集です。そちらも合わせてご覧下さい。